「化学教育ジャーナル (CEJ)」第17巻第1号(通巻 31号)発行2015年12月31日/事前公開2015年12月30日/採録番号 17-2/2015年 11月30日受理, 2016年1月10日修正
URL = http://www.edu.utsunomiya-u.ac.jp/chem/cejrnl.html

医療系専門学校における生化学教育での学生の質保証への取り組み
(生化学教育での入学者の学力不足克服を目指して)

The efforts to the quality assurance of students in biochemistry education for medical technologist/paramedics in Japan.
(Toward the overcome of academic shortage of the enrollees in biochemistry)

神崎秀嗣1,*, 石田洋一2, 藤田洋一2
1大和大学保健医療学部, 2京都保健衛生専門学校

Hidetsugu KOHZAKI1,*, Yoichi ISHIDA2, Yoichi FUJITA2
1Faculty of Allied Health Science, Yamato University, 2Kyoto College of Health and Hygiene

* 〒564-0082 大阪府吹田市片山町2-52-3
E-mail: kozaki.hidetsugu@yamato-u.ac.jp

PDF版

要旨

 生化学は,看護師や検査技師などさまざまな医療専門職の教育で必要とされる分子生物学, 解剖学, および生理学の基礎となる科目である。加えて,生物学と共に医療にとって不可欠な基礎科目であり,上記の専門職のための国家試験にも出題される。しかし, 入学者の中には化学や生物学の知識の定着が十分でない学生も多い。臨床系専門学校の入学者の中には社会人経験者もおり, 化学や生物学の知識が均一ではない。筆者らは,これらの医療専門職従事者を養成する専門学校で,生物学および生化学の授業をしてきた。その経験からガニェ9教授事象を参考にして,入学者のリテラシーに合わせ, 医療従事者養成校の実情に合ったカリキュラムと授業を取り入れた。さらに, 補習や個別指導を行うことにより, 専門科目に対応できる学力を定着させることが出来た。生化学の学期末の期末試験の成績では全体平均点87.3(SD 11.0)と高得点であった。国家試験では全国平均とほぼ同じ得点を取っており, 国家試験合格率は全国平均に比べて有意に高い結果を得ることができた。ここでは筆者らの生化学での取り組みを中心に紹介する。

キーワード:生化学, 生物学, 臨床検査技師, 国家試験, ガニェ9教授事象

1.はじめに

 生化学は自然科学の基本をなしている。さらに医療系の専門職の分野でも必須科目である。筆者らは臨床検査技師養成校 [1] (以下, 「本校」と略称。3年課程)において生化学教育に携わっている。看護師, 臨床検査技師などの医療専門職の国家試験には, 生化学は, 必ず出題される科目である。 さらに生物学, 生化学が基礎となる分子生物学(臨床遺伝学などの基礎), 免疫学(微生物学・感染症対策), 解剖生理学, 栄養学や薬理学(服用する薬品や点滴)などが組み立てられており, 医療専門職が医療現場で必要となる臨床的知識の理解には必須である。そのため医療専門職養成校の学生がそれぞれの養成校で入学直後から生化学は習い始める。
 しかし, 入学生は生物学, 生化学の十分な知識を必ずしも有していない。そこで, 入学者のリテラシーに合わせて, 医療従事者養成校の実情に合ったカリキュラムを創出する必要がある。

2.医療従事者養成校の現状

 臨床検査技師養成校では臨床検査技師国家試験に合格することを目指すカリキュラムが組まれている。知識だけでなく実習も組まれている。生化学は基本となる学問であるにも関わらず生化学に割く時間は少ない[2] - [5]. この限られた時間の中で, 医療現場に出ても対応でき, 「なぜ医師がこの検査項目をもとめるのか」100%理解するだけの生物学, 生化学の知識を身につけるのは至難の技である(表1)。

表1. 臨床検査技師養成校での生化学教育の単位/時間数の割

 理科の科目は, 日本の中学校では必須であるが, 高校での理科は選択科目となっている。このためか, 理科総合Aもしくは化学基礎しか学んでいないものが入学生の大半であった[1]。「ゆとり教育」のため, なおざりにされている[2], [6]。また本校の臨床検査技師が必要とする生化学は, 理工系大学で教える生化学とは異なり, 医療に特化した生化学である。筆者らは人体の構成, 生体内でおこる代謝, 消化から生化学の講義を始めた(付録 表A)。入学生のなかには高校時, 理科総合Aもしくは化学基礎しか学習しておらず, 生物を履修していない学生がいるからである。
 この講義の後, 臨床検査技師は, 尿検査, 血液検査や心電図, 超音波検査, 呼吸機能検査, 脳波検査などの実習を行うことから, 本来の業務に直結するということも動機付けさせている[2] - [5]。すなわち臨床検査技師が行う尿検査や血液検査では, 体内の代謝産物の影響や体内の異常によって生じる酵素の働きをみていくことになる。従って解糖系, ペントースリン酸経路, TCAサイクル, 電子伝達系の細かな酵素反応の知識が求められる。また核酸やアミノ酸, 赤血球の分解産物, 脂肪酸の生合成なども理解する必要がある。酵素活性の強さやアイソフォームの種類の検出なども臨床検査に幅広く使用されている。

3.ガニェの9教授事象

 筆者らが実施しているカリキュラムと授業は,従来の授業とは異なり, ガニェの9教授事象[7]を参考にして構築した。9教授事象とその各項目に対応する筆者の, それぞれの取り組みを記載する。(大項目はA〜Dで, 9教授事象の各項目1〜9を現在形で記した。筆者らの試みはその下に過去形で記載した。)

    A.導入
  1. 学習者の注意を喚起する。
      実力テストの得点が50%以下の学生に補習を課した。
  2. 学習者に目標を知らせる。
  3. 前提条件を思い出させる。
      数年前, 他の担当者が作成した期末試験問題を配布して, 授業中に解かせ, 到達目標を提示した。

    B.情報提示
  4. 新しい事項を提示する。
    予め, 到達目標を提示した。
  5. 学習の指針を与える。
    次回の授業で, 前回の授業内容の小テストを行った。

    C.学習活動
  6. 練習の機会をつくる。
    前回の授業内容の小テストにおける成績不良者には, 出来るようになるまで以前の小テストを解かせた。
  7. フィードバック(時間をおいて繰り返し講義する)を与える。
    前回の小テストの解答を次回の授業中に説明した。

    D.まとめ
  8. 学習の成果を評価する。
    小テストを採点し, 次回の授業で学生に返却し, 理解度を認識させた。
  9. 保持と転移を高める。
    時間を置いて, 数回前の授業内容の復習テストを行った。また, 数年前, 他の担当者が作成した期末試験問題を配布し, 授業中に解かせ, 総合的な問題も経験させた。

4.具体的な試み

 臨床検査技師養成校用の生化学の基本的教科書[8]があるが, これを全て入学直後に理解させるのは無理である。しかし, 経験的にこの基本的教科書から国家試験問題が出題されていることから, 臨床的な実習などを行う中で, 最終的にこの教科書の生化学の内容を理解させることを目標とした。
 入学した当初に, 生物や化学の実力試験を行った。中学レベルの生物(以下の問2, 3, 6)および高校レベルの生物と化学の問題である(それ以外)。

 生物の問題の一例は以下の通りである。

  1. 生物の細胞の核にあり, 二重らせん構造で遺伝情報を伝えるものは何か。
  2. お米を食べることによって得られる主な栄養素は何か。
  3. だ液に含まれ, デンプンを分解する働きをもつ酵素は何か。
  4. 次の5つの消化器官を食物が通る順番に並べると4番目に通る器官はどれか。
       a.小腸  b. 大腸  c. 胃  d. 口  e. 食道
  5. すい臓から分泌され, 血糖値を下げる働きをもつホルモンは何か。
  6. 次のうち酸素を運ぶ働きをもつ血液の成分はどれか。
       a. 赤血球 b. 白血球 c. 血小板 d. リンパ球 e. 血漿
  7. 心臓から全身へと送り出される血液が最初に通る血管を何というか。
  8. 生体内でエネルギーの通貨と呼ばれる物質は何か。

 化学の問題の一例は以下の通りである[2]

  1. 水を構成している元素は水素と何か。
      a.炭素  b.窒素  c.酸素  d.ナトリウム  e.ホウ素
  2. 水溶液において溶けている物質のことを何というか。
      a.溶因  b.溶質  c.溶媒  d.溶液  e.溶体
  3. 物質が、固体から液体へと変化することを何というか。
      a.融解  b.凝固  c.蒸発  d.凝縮  e.昇華
  4. 次の水の状態のうち温度がはっきりと言えるものはどれか。
      a.氷  b.氷水  c.ぬるま湯  d.熱湯  e.水蒸気
  5. 原子が電子を失ったり受け取ったりして電気的性質をもったものを何というか。
      a.イオン  b.原子核  c.同位体  d.陽子  e.電解質
  6. 分子をつくるときに炭素原子がもつ結合の手の数はいくつあるか。
      a.1つ  b.2つ  c.3つ  d.4つ  f.6つ 
  7. NHの分子量はいくらか。ただし、原子量はH=1、N=14とする。
      a.14  b.15  c.17  d.42  e.45
  8. 次のうち無色・無臭の気体で、石灰水を白濁させる性質をもつ物質はどれか。
      a.CO  b.O  c.HO  d.N  e.Ca
  9. 次のうち炭素を含む物質が燃焼したときに共通して発生する気体は何か。
      a.CO  b.Cl  c.H  d.O  e.N
  10. 純粋な水のpHはいくらか。
      a. 4  b. 5  c. 6  d. 7  e. 8
  11. 青色リトマス紙を赤変させるのは何性の水溶液か。
      a.酸性  b.中性  c.アルカリ性
  12. 水に溶かすと水素イオンH+を生じる化合物を何というか。
      a.酸  b.塩基  c.脂質 

生物については, 入学者の8.3%(72名中6名, 表.2)は成績が50%以下であった(化学の実力試験の成績と補習方法は参考文献2を参照)。もともとゆとり教育の影響で入学生の過半数が高校時代に理科総合Aもしくは化学基礎しか履修していないため, 生物学の知識が十分でなく, 入学後すぐに, 専門課程を教えることが危ぶまれた。そこで人体の器官の名称やその役割を学ぶことからスタートし, 生物学や生化学の世界に馴染んでもらうようにした(付録 表A)。生物学では細胞や細胞内小器官, 神経, 酵素, 免疫, 遺伝や発生学の基礎を理解させた(付録 表A1)。生化学では医療従事者および臨床検査技師に必要な代謝と吸収やエネルギー, タンパク質, 脂質, 核酸, ホルモンやビタミンなどからはじめ, 最終的には生体内でおこる化学反応や情報伝達, 恒常性の維持に対する理解を進めるようにした(付録 表A2 - A4)。
 具体的な方法は, 次の通りである。

  1. 入学時に実施した実力試験で成績が50%以下の学生に補習(remedial)を行い, 小中高等学校で習う生物を復習した(実力試験の内容やその周辺の事項について, 1.5時間の講義を週1回, 計5回にわたって行った)。
  2. 授業ごとに, 前回の授業で学んだ項目について小テストを行い, 理解を進めた。正解者の少なかった問題は, 成績不良者に対して, 繰り返し解かせた。
  3. 小テストの正解率の低い学生には放課後に補習を行い, 分からない箇所を個別に, 全て洗い出した。 一人一人にあわせた指導方法で, 小テストで出来なかった項目と分からない箇所を, 出来るようになるまで, 繰り返し問題を解かせて理解させた。

5.期末試験の得点への結果

 以上の成果をまず期末試験で確認した。毎年の平均点は80点を超えており(表2),実力テストの成績が50%以下の学生(補講受講者)を含めて全員が60点以上をとることが出来た(表2)。補講受講者の中には得点が90点以上の学生もあらわれており, その目的を達したといえる。

表2. 補習対象者の期末試験での効果

2A. 生物学

2B. 生化学I


*生物補習対象者と化学補習対象は,実力試験の結果を基に分けた。
10点ずつに分けたのは, 90点以上で「優」, 70点以上で「良」,
60点以上で「可」, 60点以下で「不可」(再試対象者は30点以上
60点未満。 30点未満は即座に「不可」)という成績の付け方をして
いるからである。
*実施期間:2009年〜2012年

 生物学と化学の補習受講者[2]では, 生物学, 生化学の学期末の期末試験で, 60点以下の成績をとる学生が極端に減少した(表2)。また補習受講者の生物学, 生化学の期末試験の成績を比較したところ, 化学の補習を受けた学生の方より, 生物の補習を受けた学生の方が良い成績となる傾向が認められた(表2)。実力試験の結果を参考にして, 小中高等学校で習う生物の復習を行ったためだと考えられる。また, 補習の受講者は, 補講で会う機会が増えるため, 自ずと筆者らとの接点も増えた。筆者らとしても補習受講者の実情が把握しやすい状況であった。その結果, 補習受講者に対する個別指導を行いやすくなり, 質問にも答えやすくなるなど, 補習受講者との円滑な会話やコミュニケーションが生まれた。

6.国家試験の成績への影響

 臨床検査技師国家試験の問題に出る範囲は決められている [9]。また生物学, 生化学は臨床化学の範囲で出題される。これらの科目は国家試験の出題範囲の基礎的知識を取り扱っており, 臨床検査技師のための教育全般に対する基礎をなしている。
 臨床化学やその中に含まれる生物学, 生化学に着目したところ, 国家試験後の自己採点(厚生労働者は採点結果を公表していない)での生物学, 生化学は, 筆者らが他に担当している遺伝子検査学と比べてそれぞれ10%以上高得点であり, 国家試験合格に寄与していた(図1)。生物学, 生化学知識の定着の効果は, 臨床化学だけではなく, 他の科目でも基礎になっている部分が多い。従って, 国家試験問題の目に見えるところだけでなく, 幅広いところに国家試験問題の正解率の効果があることがわかった。


図1. 生化学の補習が国家試験に及ぼす影響

*第61回(2015年)〜第55回(2009年)臨床検査技師国家試験の正解率の平均
*臨床検査技師国家試験問題の大項目には「生化学・生化学」はなく「臨床化
学」などで出題される。この「生化学・生化学」は筆者らが問題を精査し,
「臨床化学」から別途抜き出し解析した。               

 臨床検査技師国家試験問題は多岐にわたる[9]。生化学, 生物学は臨床化学の中で出題され毎年10問出題され, 臨床検査技師国家試験問題の出題範囲は決められている[9]。生物、生化学は本校の正解率が73.0%(SD:3.0)で, 日本臨床検査学教育協議会参加校[10]の正解率は77.0%(SD:1.5)であり, ほとんど変わらない(T検定, p<0.05 [11])(図1)。また臨床化学は本校の正解率が69.7% (SD:4.1)で, 日本臨床検査学教育協議会参加校72.5%(SD:3.6)であり, ほとんど変わらない(T検定, p<0.05)(図1)。一方, 合格率を見たところ, 本校では85.5%(SD:6.0)[3]に対して, 全国では72.7%(SD:2.5)[3]で, 有意に高かった(T検定, p<0.05)(図2)。日本臨床検査学教育協議会参加校には, 私立大学及び国立大学医学部保健学科も含まれており, 学士課程での養成カリキュラムを行っている[12]。しかし,本校のような3年制の課程であっても, 臨床検査学の専門教育のために十分に効果的な授業ができていると考えられる。


図2. 第61回(2015年)〜第55回(2009年)臨床検査技師国家試験の合格率

全国:日本臨床検査学教育学会参加校。

 最後に, 補習の有無による臨床検査技師国家試験の生物学,生化学の正解率と国家試験合格率合格率を比べたところ, 補習を行った学年の方が, 全ての項目で高かった(表3)。 
     以上のことから, ガニェの9教授事象を参考にしたカリキュラムや補習などの筆者らの試みは, 合格率の向上したのではないだろうか。

表3. 補習の有無による臨床検査技師国家試験の生物学・生化学の正解率と合格率への影響


*1補習実施期間:2009年〜2010年, *2補習未実施期間:2007年〜2008年

7.まとめ

 筆者らは臨床検査技師教育に携わっている。生化学はあらゆる医学生化学分野の基礎科目であり, その後教育する生理学, 解剖学, 臨床化学, 免疫学など幅広い教科に悪影響が及ばないように, 生化学教育の充実に心がけた。入学時に実施した実力試験で, 生物学, 化学の成績不良者を対象に補習を行い, ある程度, 生物, 生化学への理解力を得た。
 日本はこの10年間「ゆとり教育」が行われていた[6]。本校の入学生は生物学の知識が十分でなく, 入学後すぐに, 専門課程を教えることが危ぶまれる現状であった。そこで筆者らは, ガニェの9教授事象を参考にしながら, 生物学・生化学の教授法を考案し, 生物学・生化学を基礎にする科目の学習や, 期末試験や生化学に関係する国家試験問題の解答率に貢献していた。
    さらに, 国家試験前に1. 国家試験の過去問題を数多く解かせる。 2. 国家試験対策の授業を行う。 3. 場合によっては個別指導も行う。等を行う必要があるだろう. また筆者らはスキナーのプログラム学習やブルームの完全習得学習(マスタリーラーニング)を参考にしたe-ラーニングソフトを開発した[13](オペラント条件付けを応用した)。これらを国家試験対策だけでなく, 日々の授業にも導入しようとしている[13] - [16]
筆者らが教鞭をとった看護師と臨床検査技師の養成校では基礎学力の低下は著しく, リメディアル教育に多大な時間を割かねばならなかった。2015年4月からは新学習指導要領で学んだ生徒が多く入学してくる。これにより基礎学力が向上し, より専門的な科目に時間を多く割けるようになることを期待したい。

謝辞

京都大学ウイルス研究所, 九州大学生体防御医学研究所発生工学研究施設, 大阪大学大学院医学研究科分子病態内科学講座の皆さんに感謝する。この研究の一部は日本白血病研究基金(2003年)及び日本臨床検査自動化学会第44回大会記念基金(2013年と2015年)の援助を受けた。なお, この論文を2012年に他界した父に捧げる。

参考文献および註解

[1] 昼間課程(養成期間3年)と夜間課程(養成期間4年)がある。各学年40名定員であり,定員は充足されている。男女比は1:1.8程度である。専門学校として歴史は古く, 夜間課程があるのは, 全国で本校だけである。国家試験合格率は全国でも上位にある。入学生の大半は高等学校の新卒生。しかし,中には理科I世代の社会人経験者もいて, 年齢は幅広い[4]。
[2] Kohzaki, H., Fujita, Y. Ishida, Y. (2011) "A proposal of chemistry education for medical technologist/paramedics in Japan", Chemical Education Journal, 14: 3.
[3] Kohzaki, H. (2012) "A proposal regarding English education at schools to train paramedics/medical technologists in Japan", J. Med. English Edu., 11 (1): 7-14.
[4] 神崎秀嗣 (2012) 「臨床検査技師養成過程における染色体遺伝子検査学教育と臨床検査技師国家試験問題に対する一提言」, 日本染色体遺伝子検査学会, 30: 68-74.
[5] 神崎秀嗣, 菅原良 (2012) 「臨床検査技師養成における ICT リテラシー教育の問題点と提言」, Computer & Education, 33: 104-105.
[6] 文部科学省HP:「新しい学習指導要領の主なポイント(平成14年度から実施)」, http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/cs/1320944.htm(アクセス2015. 10.29)
[7] ロバート・M. ガニェ, キャサリン・C. ゴラス, ジョン・M. ケラー他1名 (2007) 「インストラクショナルデザインの原理」, 北大路書房.
[8] 阿部喜代司, 原諭吉, 岡村直道ほか1名 (2006) 「臨床検査学講座 生化学」, 第2版, 医歯薬出版株式会社. http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=229070(アクセス2015. 10.29)
[9] 厚生労働省HP, 「臨床検査技師国家試験の施行」, http://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/7.html(アクセス2015. 10.29)
[10] 日本臨床検査学教育協議会, http://www.nitirinkyo.jp(アクセス2015. 10.29)
[11] Kohzaki, H., Murakami, Y. (2007) “Faster and easier chromatin immunoprecipitation assay with high sensitivity.” Proteomics, 7: 10-14.
[12] 弘前大学医学部保健学科, http://www.hs.hirosaki-u.ac.jp/kouhou/yonen/gaiyou3.html(アクセス2015. 10.29)
[13] 神崎秀嗣, 石田洋一, 藤田洋一, 菅原良 (2013) 「データベースソフトウェアを活用した臨床検査技師国家試験対策eラーニングシステムの開発と活用報告」, Computer & Education, 35 : 60-63.
[14] 神崎秀嗣, 藤田洋一, 石田洋一 (2014) 「医療系養成校の情報科学教育の現状と問題点、そしてスマートフォン、タブレットの医療系養成校への適用の提案」, 数学教育学会誌, 55 (1・2): 61-75.
[15] 神崎秀嗣, 石田洋一, 藤田洋一, 菅原良 (2013) 「臨床検査技師養成における携帯情報通信端末利用教育の必要性と教育プログラムの開発」,キャリアデザイン研究, 9: 201-209.
[16] 神崎秀嗣 (2013) 「臨床検査技師養成における携帯情報通信端末利用教育と英語教育の必要性と教育プログラムの開発」, 『最新ICTを活用した私の外国語授業』(吉田晴世, 野澤和典 編), CIEC,東京.


The efforts to the quality assurance of students in biochemistry education for medical technologist/paramedics in Japan.
(Toward the overcome of academic shortage of the enrollees in biochemistry)

Hidetsugu KOHZAKI1,*, Yoichi ISHIDA2, Yoichi FUJITA2
1Faculty of Allied Health Science, Yamato University, 2Kyoto College of Health and Hygiene

* Katayama-cho 2-52-3, Suita, Osaka 564-0082, Japan
E-mail: kozaki.hidetsugu@yamato-u.ac.jp

Abstract

Biochemistry is essential for various health professionals including nurses and medical technologists and so on because it is the basis of molecular biology, anatomy and physiology in their education. In addition, it is in an essential foundation courses for medical care along with the biology and they are among the subjects in national examination for the above professions. However, many incoming students do not necessarily have sufficient knowledge of chemistry and biology. In addition, their knowledge of chemistry and biology is not uniform; for instance, there are some students who had worked for years. The authors have been teaching biology and biochemistry in an institution aiming at raising medical technologists. In reference to the literacy of the enrollees, the authors ran the classes whose curriculum was adjusted to the actual situation of the institution raising health professionals. The authors made reference to the Gagne's 9 instructional strategies for the curriculum. In addition, by performing the remedial and tutoring, it was possible to fix the academic skills that can respond to the specialized subjects. As the results, the students' performances in the final exam at the end of the biochemistry classes were as high as 83.4 points in average. In the national exams, the students took almost the same scores as the national average and their success rate in the national exam was significantly higher than the national average. This article is focusing on the author’s efforts in biochemistry education.

Key Words: Biochemistry, Biology, Medical Technologist, National examination, Gagne's 9 instructional strategies


トップへ  CEJ,17巻1号目次へ