基本:水平面上で静止している場合

水平面に静止している場合には,物体には重力と垂直抗力が働き,これら2つの力は釣り合っています. Fi-Cubeを水平面上に静止させると,中心から下向きに4個,上向きに4個のLEDが点灯します. このようにLED1個が重力の1/4に相当する力を表します.
傾ける

Fi-Cubeが傾くと,その傾きに応じて重力と垂直抗力は2方向に分解されて表示されます. 反応の時定数の関係で,Fi-Cubeを傾けるときはゆっくり傾けてください. 90°倒す場合におよそ5秒ほどかけて倒してください.急に倒しても表示は遅れて追従してきますが, あまり早く傾けると若干違和感があります.
自由落下させる

Fi-Cubeを支えていた手を離すと,垂直抗力がなくなりまので,右図のような表示になります. これで,静止しているFi-Cubeに働く上向きの力は確かに手が支えている力だということが確認できます. もちろん,床に激突する前にきちんと受け止めてください.ただ,多少の衝撃には耐えられるようになっています. これまでに,落とした中学生が何人かいますが,Fi-Cubeはハード的にもソフト的にも壊れませんでした.
AVI動画をダウンロードできます. ファイルサイズが大きいのでダウンロードには時間がかかるかもしれません.授業等で活用してください.
投げ上げる
Fi-Cubeを投げ上げると,手から離れたあとは,Fi-Cubeの運動方向によらず常に下向きの力, つまり重力しか働いていないことが分かります.これによって有名な「運動方向に力が働く」 という誤概念が正しくないことを実際に示すことができます. 投げ上げ運動についても動画を用意しました.
台車に載せて水平面上を走らせる-加速運動と等速直線運動


Fi-Cubeを台車に載せて手で押すと,右の写真のように手で押している間は押した方向に力が働いていますが, 手が離れて等速直線運動をしているときは,運動をしていても横方向には力が働いていないことを示すことができます.
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※ここで用いている軽量力学台車は,新潟大学教育学部の小林昭三氏が紹介しているものです. (参考文献:小林昭三,2004,「ITを活用した力学教授法」は誤概念を克服するのにどれほど有効か,理科教室,pp.54-59)
摩擦のある水平面上を滑らせる

Fi-Cubeを台車に載せずに机の上を滑らせると,Fi-Cubeはすぐに止まってしまいます. この時,手から離れたあと完全に停止するまでの間,Fi-Cubeには後ろ向きの力, つまり摩擦力が表示されます.台車に載せた場合と比べると, 止まるのは動く力がなくなったからではなく, 止める力(摩擦力)が働いたからだということを示すことができます.