以上のページで述べてきた様に,「EQWAVE」を使うと,Hi-netのウェブサイトから ダウンロードしたイベント波形データを簡単に利用することができます.
しかし,Hi-netで公開しているイベント波形データは,主に地震活動の解析を目的と しているため,教育用の用途では物足りないことがあります.たとえば,全国に1000点 もの観測点があるのに,イベント波形データにはそのうちの代表的なものしか 含まれていません.地震波の広がる様子を生徒に見せるには,イベント波形データ では割愛されているすべてのHi-netのデータを利用したいところです.
そこで考えられるのが,連続波形データの利用です.イベント波形と異なり 連続波形ダウンロードのページからは,すべての観測点の波形をダウンロードできます. 問題は,地震が発生した時刻を自分で調べて,その時刻のデータを取得し, 「EQWAVE」で使えるように整形しなければならないことです.
連続波形データは各観測点の1分毎の波形データです.したがって,地震が分の境界を 超えている場合は,2つの連続波形を結合する必要があります.また,地震がある分の 後半に発生している場合は,地震が始まるまでの不要な部分を削除するほうが 望ましいでしょう.
このような波形データの整形のためのツールはUNIX上で動くものは用意されていますが, Windows環境ではそのようなツールがありませんでした.そこで,連続波形データの 編集を行ういくつかのアプリケーションを用意しました.それらを使いながら, 教材として望まれる波形データを作成してみましょう.